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これから士業の国家資格を目指す人のなかには、就職や転職の理由だけでなく、独立を視野にいれて取得する人もいます。さて、不動産系の土地家屋調査士と法律系の司法書士の共通点は、どんな業務があるのか?気になる方もいることでしょう。ここでは双方の相性について検証!参考にして下さい。
土地家屋調査士 | 司法書士 | |
---|---|---|
仕事内容 |
不動産の表示に関する登記申請およびそれに伴う調査、測量業務 |
登記業務・供託業務・裁判業務・成年後見業務・遺言相続業務・企業法務・渉外業務 |
受験資格 | 年齢・国籍・学歴・実務経験なし | 年齢・国籍・学歴・実務経験なし |
試験日 | 例年10月第三日曜日 | 令和2年9月27日(日) |
受験者数 |
4,000人以上 |
13,000人以上 |
難易度・合格率 |
★★★★☆☆☆ |
★★★★★★☆ |
勉強・学習期間 |
1000~1200時間 |
3000時間 |
平均年収 | 400万円~600万円 | 400万円~700万円 |
以前は登記業務や裁判所・法務局への提出書類作成業務が中心でしたが、2003年4月より、簡易裁判所の訴訟代理権が与えられ、弁護士同様に裁判業務ができるようになりました。また、高齢化の進展に伴い「成年後見制度」が導入され、高齢者の財産保護の分野でも司法書士が積極的に活躍し、司法書士は市民に最も身近な法律家になります。
業務範囲は進化・拡大しその重要性が高まっている国家資格で、もっともウェイトの高い業務は、不動産登記と商業登記などの「登記」申請業務になります。不動産登記は、不動産の所在や大きさなどのほか、誰が所有者かといった権利関係を登記記録という公簿に記録するものです。土地家屋調査士と密接な関係がある業務の一つです。また、高齢化社会の進展に伴い、遺言・相続に関する業務が増加しています。
司法書士試験内容
受験資格がない点については同じですが、不動産登記法や民法が調査士とかぶっているもの、司法書士は試験範囲が広く、難易度も調査士と比較にならないほど難関試験になります。ただ、合格者のほぼ半数の方が法学部以外の学部出身者ですが、その他は多彩な出身学部ですので、どの学部もチャレンジできる国家資格です。
調査士→司法書士受験が効率的かと思われますが、司法書士の仕事をしながら調査士合格を目指す人もいます。
不動産登記は、土地の面積や形状、建物の構造、床の面積などそれぞれの不動産そのものにおける物理的な状態を記載する「表示の登記」と、個々の不動産に対して誰がどんな権利を持っているかなどを記載する「権利の登記」に分けられます。
このうち司法書士は原則として権利の登記に関与し、表示の登記はあらゆる資格の中で土地家屋調査士しか代理することができません。司法書士でも弁護士でもできない業務になります。
しかも、「表示に関する登記」は所有者に登記することが義務付けられていますので、不動産登記の際は、調査士に依頼しなければならないということになります。土地家屋調査士は測量や調査がメインで、司法書士は、権利に関する登記の申請代行でき、両方取得していることで不動産登記業務をワンストップで行えるのでとてもメリットがあります。
また、土地家屋調査士の業務(分筆、建物表題登記)の後に、司法書士の所有権移転、所有権保存登記が続くことがよくあります。実際に司法書士と調査士と連携している事務所や、合同事務所が多くあり、両方の資格を持っている人も珍しくありません。
司法書士と調査士の両資格は相性抜群で、最高の組み合わせであると言えるでしょう。そして、一人で2役をこなすことができれば、会社にとっても重宝され、独立開業で成功することが期待できます。
早いうちに独立して稼ぎたいという方は、大学在学中に難関の司法書士に合格して、働きながら開業に向けて土地家屋調査士の資格取得を目指すというルートもあります。